内村航平氏の五輪と世界選手権の演技を振り返る記事のゆか編だぞい。
■2008年 北京五輪 個人総合 銀メダル

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1
ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C


2


+前方伸身宙返り2回ひねり
+前方宙返り1/2ひねり
D
B
0.1
0.1
3
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

4+前方宙返り1回ひねりC0.1
5+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
6
ロンダート~後転とび~
後ろとび1/2ひねり前方屈身2回宙返り1/2ひねり

E

7フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向C
8ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回ひねり

C

9+前方かかえ込み宙返り転C0.1
10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Aスコア:6.5(E1 D3 C6 CV:0.5)
Bスコア:9.325
得点:15.825
当時は1回宙返り技を連続させると3連続でも加点を得ることが出来た。
後方伸身宙返り2回ひねりの切り替えしの前方かかえ込み宙返り転を今となっては見られない組み合わせとなっている。
後方伸身宙返り3回ひねりの着地は既に両手を広げて身体を開く内村氏独特の表現を見せている。

■2009年 ロンドン世界選手権 個人総合 初金メダル
 
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点
1
ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C


2

+前方伸身宙返り2回ひねり
D
0.1
3+前方宙返り1/2ひねりB

4

前転とび~
前方伸身宙返り2回半ひねり

E

5
ロンダート~後転とび~
後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり(かかえ込み新月面宙返り)

E

6
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

7+前方かかえ込み宙返り1回ひねりC0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.4(E2 D4 C3 B1 CV:0.2)
Eスコア:9.225
得点:15.625
冒頭のシリーズは3回目の宙返りで前方伸身宙返り1回半ひねりを実施していたが、ここでは「前方宙返り1/2ひねり(B)」になっている。
ルール変更で3連続の3回目に加点は付かないが、北京ルールの名残が残っている。
2009年からトーマス転の実施が復活しており、内村航平氏らしい身体の開きと脚を伸ばす表現が見られ素晴らしい実施となっている。

■2010年 ロッテルダム世界選手権 個人総合 金メダル(2連覇)
 
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1

ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C


2

+ヴァン・ローン:前方かかえ込み宙返り1回ひねり転
D0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回ひねりD0.1
5
ロンダート~後転とび~
後ろとび1/2ひねり前方屈身2回宙返り1/2ひねり

E

6
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

7+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.5(E1 D5 C4 CV:0.3)
Eスコア:9.066
得点:15.566
冒頭のシリーズを後方伸身宙返り1回半ひねり+ヴァン・ローンとし、ロンドンルールに適応した構成になっており、宙返り転が2回実施される構成となっている。
リオ五輪以降のファンが見たら「なんだあの危ない技は!?」っおったまげそうな構成だよね。
ちなみに当時から伸身のヴァン・ローンは禁止されていたらしいよ。
2回宙返り系は新月面ではなく屈身のダイビングドッペルが復活している。
おじさん内村氏の後ろとび1/2ひねり前方屈身2回宙返り1/2ひねり超好き。

■2011年 東京世界選手権 個人総合 金メダル(3連覇)

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1

ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C


2

+ヴァン・ローン:前方かかえ込み宙返り1回ひねり転
D0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回ひねりD0.1
5
ロンダート~後転とび~
後ろとび1/2ひねり前方屈身2回宙返り1/2ひねり

E

6
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

7+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.5(E1 D5 C4 CV:0.3)
Eスコア:9.066
得点:15.566
2010年と同じ構成。
ヴァン・ローンとトーマス転の体を開く表現がとにかく素晴らしい内村。
後方伸身宙返り3回ひねりは両手を広げて身体を開き、着地までに余裕のある時間と空間を作る表現が見られて、おじさんは氏の後方伸身宙返り3回ひねりの実施ではトップクラスにこの東京世界選手権が好き。

■2012年 ロンドン五輪 個人総合 初金メダル
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技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回半ひねり:ゴンザレス
+前方宙返り1/2ひねり

E
B


0.1
2

ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C

3+前方伸身宙返り2回半ひねり
E
0.1
4前方かかえ込み宙返り1回ひねり
C
5+前方伸身宙返り2回ひねりD0.1
6
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

7+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.7(E2 D4 C4 CV:0.4)
Eスコア:8.400
得点:15.100
ロンドン五輪から取り入れた後方伸身宙返り3回半ひねり+前方宙返り1/2ひねりだが、後方伸身宙返り3回半ひねりがとにかく素晴らしい。おじさん大好き。
前方伸身宙返り2回半ひねりで手を着くミスが出てしまう。
後方伸身宙返り3回ひねりも着地で弾かれるような感じになってしまうなど内村航平氏らしい演技ではなかったものの金メダルに輝いた。
鉄棒でコールマンを抜き、ゆかでミスが出るなど、本調子とは言えないロンドン五輪だったが、それでも金メダルを獲得するという当時の内村航平氏の無双っぷりを見せつけられた五輪の個人総合となった。
多くの場合、五輪の金メダルってのは超一流のアスリートが実力を出し切る、或いは実力を超えたものを出して、ようやく手が届くものだろ。おかしいだろ内村航平。

Dスコア6.7は東京世界選手権の種目別決勝ゆかでリ・ジョンソンを実施し、金メダルに輝いた演技構成と同じDスコアだが、こちらの構成の方がより安定して実施出来ると考えて変更したのだと思われる。

■2013年 アントワープ世界選手権 個人総合 金メダル(4連覇)

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C

2
+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回ひねりD0.1
5
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

6+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
7
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回ひねり

C

8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.4(E1 D4 C5 CV:0.3)
Eスコア:9.158
得点:15.558
2013年は戦略的にDスコアを抑えてEスコアで勝負をしたシーズンである。
リオルールでは宙返り転が1回までと制限され、後方伸身宙返り1回半ひねりからの組み合わせは、前方伸身宙返り2回半ひねりとなった。
後方伸身宙返り2回ひねりを実施することでバランスを取ったものと思われる。
トーマス転と後方伸身宙返り3回ひねりの実施がとても良いよね。

■2014年 南寧世界選手権 個人総合 金メダル(5連覇)

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C

2
+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回ひねりD0.1
5
ロンダート~後転とび~
後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり:(かかえ込み新月面宙返り)

E

6
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

7+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.6(E2 D4 C4 CV:0.3)
Eスコア:9.166
得点:15.766
2014年東京W杯から実施し始めた新月面を取り入れた6.6の構成。
内村航平氏の数ある素晴らしい演技の中でも最高峰の演技で、代名詞である着地を全て決めた物凄い実施を世界選手権の舞台で見せた。今ならAIって疑われそうな気がしないでもない。
トーマス転の高さがあまり出ず、脚を伸ばした表現が見られなかったことに、人間味を感じると言えば感じる……のだろうか?

■2015年 グラスゴー世界選手権 個人総合 金メダル(6連覇)

技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回半ひねり:ゴンザレス

E

2
+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
5
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

6+前方伸身宙返り2回ひねりD0.2
7
ロンダート~後転とび~
後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり:(かかえ込み新月面宙返り)

E

8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.9(E3 D4 C3 CV:0.4)
Eスコア:8.833
得点:15.733
2015年全日本シニア選手権から実施し始めた6.9の演技構成。
冒頭に後方伸身宙返り3回半ひねり+前方伸身宙返り1回半ひねりを実施し、それに合わせて続く技の組み合わせを変更し、6.9の構成を実現した。
南寧世界選手権終了後には「これ以上Dスコアを上げるとEスコアとのバランスが崩れる」と話していたが、それでもDスコアを上げてくる内村航平氏らしい負けん気と日本のエースとしてチームを引っ張る姿勢と矜持を見せてくれたDスコアアップと言えるのではないだろうか。

ちなみに後方伸身宙返り2回半ひねり+前方伸身宙返り2回ひねりは2011年全日本団体種目別選手権の種目別決勝以来の実施となる。
後方伸身宙返り2回半ひねり+前方伸身宙返り2回ひねりの話になると2008年マドリードW杯の種目別決勝ゆかでの実施の素晴らしさは外せないのでチェックしてみてね。

■2016年 リオ五輪 個人総合 金メダル(2連覇)
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技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1


ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回半ひねり:ゴンザレス

E

2
+前方伸身宙返り1回半ひねりC0.1
3前方かかえ込み宙返り1回ひねりC
4+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
5
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

6+前方伸身宙返り2回ひねりD0.2
7
ロンダート~後転とび~
後方かかえ込み2回宙返り2回ひねり:(かかえ込み新月面宙返り)

E

8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:6.9(E3 D4 C3 CV:0.4)
Eスコア:8.866
得点:15.766(個人総合決勝24選手中1位の得点) 
着地が全体的に動いているが、最後の後方伸身宙返り3回ひねりの着地は止めた。
2015年全日本シニア選手権から実施している6.9の構成で最後の後方伸身宙返り3回ひねりを止めたのは、このリオ五輪の個人総合決勝のみ。
ひねりの数を増やし難度を上げた影響だろうか、スタミナ的にも厳しい印象を受ける演技となっている。
最後の後方伸身宙返り3回ひねりは内村航平氏らしい両手を広げ身体を開き着地に余裕を持った実施とは言えないが、それでもこの勝負どころでしっかり止めてくるあたり、おじさんとしては、氏が話していた「僕は個人総合の勝ち方を知っている」という言葉を連想させたとても印象深い着地となったいる。

and more

モリモリの構成について
後方伸身宙返り2回半ひねり+前方伸身宙返り2回ひねりのところでも触れているが、内村氏のゆかのモリモリの構成と言えば、2011年全日本団体種目別選手権の種目別決勝だろう。
 
技順グループ
技と技の内容(通称など)難度組み合わせ加点

1

ロンダート~後転とび~
リ・ジョンソン:後方かかえ込み2回宙返り3回ひねり

G


2

前方かかえ込み宙返り1回ひねり
C
3+前方伸身宙返り2回半ひねりE0.1
4
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り2回半ひねり

D

5+前方伸身宙返り2回ひねり
D0.2
6
ロンダート~
後方伸身宙返り1回半ひねり

C

7+ヴァン・ローン:前方かかえ込み宙返り1回ひねり転D0.1
8フェドルチェンコ:下向き(ロシアン)1080°転向
C
9
ロンダート~後転とび~
トーマス転:後ろび1回半ひねり前方かかえ込み宙返り転

D

10
ロンダート~後転とび~
後方伸身宙返り3回ひねり

D

Dスコア:7.0(G1 E1 D5 C3 CV:0.4)+内規加点0.2
Eスコア:9.000
得点:16.200
「リ・ジョンソン(G)」、「前方かかえ込み宙返り1回ひねり(C)~前方伸身宙返り2回半ひねり(E)」、「後方伸身宙返り2回半ひねり(D)~前方伸身宙返り2回ひねり(D)」とモリモリに詰めん込んだDスコア7.0の演技構成、おそらくはロンドン五輪で金メダルを取るために準備していた構成だと思われる。
全体的に着地が動いているが、この構成がどこまで仕上がっていたのか、おじさんに知る術はないのである。ちょっぴり悲しいね。
ロンドン五輪で見てみたかった気持ちはもちろんあるよね。

ゆかはこれでおしまい。
他の種目も今年中に書きたいとは思っているけど、どうだろう。おじさん気分屋でムラっけがあるからね。
ここまで読んでくれる人がいるかどうかは分からないけど、次の記事を期待せずに待っててくれよな!

したらな!